「低炭素社会」を問う連続講座
| 連続講座 今後の予定 |
| 4月より毎月「『低炭素社会』を問う」連続講座を開催して参りました。前回のシンポ実行委員会にて、連続講座をシンポジウムの後も継続し、11月と来年1月に一回ずつ開催することに決まりました。 1月の予定 ◎日 時:2011年1月29日(土) 14:00-17:00 同志社大学臨光館207号室 ◎参加費:500円、学生・院生は無料。事前申込不要 ◎講演 @ 地域社会経済論の進め方: 幾つかのアプローチ - 例えば生態的?例えば歴史的? 講師: 田中伸一 環境経営コンサルタント これからの我が国の生活者の多く(特に若者)は、国や企業に頼る生活から脱却して自立的な生き方を目指さざるをえなくなる。既に当学会では、早くから、エネルギーと物質の地域循環による持続可能な社会を視野に、地域自立、自立的労働、サブシステンス(地域に根ざした伝統技術)の回復など、先進的なライフスタイルが提案されてきた。これらの取り組みを集約・分析・評価して雇用喪失と格差社会を超えて、地域に生活・経済基盤を見いだす地域社会経済論を構築するためのアプローチを探る。 A 地球史から見る気候変動と核開発 講師: 室田武 同志社大学経済学部教授 長い地球史においては、気候、そして気温は大幅に変動している。現在は間氷期とされ、20世紀の地球はおおむね温暖であった。このことが二酸化炭素による温暖化という説をもっともらしく見せており、原発開発の論拠の一つにもなっている。しかし、21世紀に入った現在、寒冷化の始まりを示唆する兆候もある。この講座では、太陽活動の変動も含めて地球の歴史をふり返り、今後の展望に関して注意に値する事柄を整理してみたい 開催済み ◎開催日:2010年11月20日(土) 午後3時〜5時頃 ◎会 場:同志社大学今出川キャンパス新町校地(臨光館209教室) ◎タイトル:『原発は安いか、高いか―公表データから見えてくるもの』 ◎講 師:大島堅一氏(立命館大学国際関係学部教授) |
| 連続講座<第一回> 無事終了しました | ||||
| ◇ 4月17日(土)午後3時〜 同志社大学新町キャンパス「臨光館」212号教室 テーマ:太陽活動と気候変動 〜太陽無黒点期と地球寒冷化の関連性 〜 講 師: 滝澤 寛氏 京都大学大学院理学研究科附属天文台 博士後期課程3回生(太陽物理学)
X線で見た活動期の太陽Courtesy of SOHO/[instrument] consortium 「出典: 伊藤公紀『現代思想』2007年10月号、p.68 図1-A)」 主 旨: 国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」に対しては、太陽活動が地球環境や長期的な気候変動に与える影響に関する評価が低いという批判もある。太陽研究者の中には、太陽活動の変化が大局的に見て地球の長期的な気候変動に影響を与えていると考えている者が少なくない。上の図に見られるように太陽活動の反映と考えられる地磁気の変動が北極圏に近い地域の気温と高い相関を示している例もある。本講演では太陽研究の立場から、地球温暖化問題にアプローチする。 ☆当日の状況報会 ○出席者:50人(内会員14人)(学生・院生:21人) ○学会入会希望者:4人 ○概況:午後3時から約1時間半の講演、その後休み無しで質疑応答が1時間弱つづくという熱気に 溢れた講座でした。参加者が予想を大きく上回り、教室が手狭に感じられるという、主催者に とっては、嬉しい誤算となりました。 |
| 連続講座<第二回> 無事終了しました |
| ◇5月29日(土) 午後3時〜 同志社大学新町キャンパス「臨光館」207号教室 地下鉄「今出川」駅より北西方向へ徒歩7分 テーマ :「ポスト原発に向けた地産地消の可能性」 講 師 : 松田明恵さん 京都精華大学人文科学部卒業生 趣 旨 : 福井県若狭地方は「原発銀座」と呼ばれる原発集中地域であるが、1970〜80年代に運転を始めた 古い原発が多く、立地町は減少する固定資産税や事故時の風評被害などに苦しんでいる。だが、 着工準備中の敦賀3・4号機以外の増設計画は今のところなく、2001年に美浜町で出された原発 増設要請決議は関西電力に断られている。 いずれ必ず来るだろう原発後の地域の姿を考えるヒントにすべく、現在の若狭地方で進行する食を 巡る取り組みと、そこから導かれる可能性を“地産地消”という基準をもって自分なりに感じたままを 述べてみたい。若狭地方は豊かな自然に恵まれ、かつて朝廷に食物を納めていた御食国(みけのく に)の歴史や一昼夜かけて鯖売りの商人が行き来した鯖街道など食を巡る文化的背景に事欠かな い地域である。講演者は大阪住まいであるために必然的に外からの視点になってしまうが、ここで 挙げたいくつかの取り組みからその奥深さと可能性を感じて頂ければ幸いである。 白木浜から見た高速増殖炉『もんじゅ』 Aコープ地場産コーナー(美浜町) <写真提供:松田明恵さん> ☆当日の状況報会 ○出席者:41人(内会員14人)(学生・院生:20人) ○概況:午後3時から約1時間の講演、休憩の後、ポスト原発の活動をされている方々をはじめ、 様々な視点から活発な意見が交わされました。 |
| 連続講座<第三回> 無事終了しました |
| ◇6月26日(土) 午後3時〜 同志社大学新町キャンパス「臨光館」207号教室 テーマ :、「学生と教員による水田再生と竹林整備の試み」 講 師 : 下記両者による対談及び学生・院生との討議の形式。 ・ 山田國廣 京都精華大学 人文学部:環境社会学科 教授 ・ 岸基史 同志社大学経済学部教員 ・(同志社大学経済学部「里山保全の実践経済学」講座履修学生、 京都精華大学人文科学部学生・院生も討議参加)予定 ![]() ![]() 生駒市高山地区での放置水田再生実習 ![]() ![]() 竹林整備の前後(京都市左京区岩倉木野の愛宕神社周辺) 趣 旨: 「森林育成はカーボンオフセット(炭素固定)に有効」と言われていますが、はたしてそうでしょうか? たしかに、木の一生の中で一時期は盛んにCO2を吸収するが、別の時期にはCO2を吐き出すこともあり、その有効性は喧伝されるほどではないとの指摘があります。今回はまずこれについて議論します。 さらに、同志社大学経済学部には「里山保全の実践経済学」という科目が設置されています。これは、奈良県生駒市高山町を作業現場とする放置水田の再生、竹林整備などの実習科目で岸、和田、室田の三名の教員が同時開講している科目で、岸さんが中心です。 今回の講座では、第二回講座の松田さんを紹介された京都精華大学の山田國廣さんを迎え、 「安曇川流域森林で水源涵養機能を調査した結果わかったこと」や「森林は二酸化炭素の吸収ではなく、蓄積・固定で評価すべき」といった話題を提供して頂き、岸さんとの対談で議論を進めていきます。その中で、これらの問題を研究している学生・院生らとの活発な論議を展開する予定です。 原発に頼らない社会に向けて、なぜ森林や河川・里山・農地を保全しなければならないか、また、どのような保全・管理・運営が適切なのか、あるいは管理・再生作業における、現場での具体的な課題など、おおいに議論されることが期待されます。 ☆当日の状況報会 ○出席者:26人(内会員10人)(学生・院生:15人) ○概況:午後3時すぎからお二人で1時間半の講演に引き続いて活発な意見が交わされました。 また、講演にあった演習に参加した学生・院生から、様々な感想・意見がありました。 |
| 連続講座<第四回> 無事終了しました |
| ◇7月17日(土) 午後3時〜 同志社大学新町キャンパス「臨光館」207号教室 テーマ :高速増殖炉「もんじゅ」の問題点と高速増殖炉の国際的な動き 講 師 : 小林圭二 元京都大学原子炉実験所講師 ![]() ![]() (写真左)PR 館エムシースクエアーから見た高速増殖炉「もんじゅ」(敦賀市)
(写真右)「もんじゅ」の模型。炉心の左上方に人が二人立っている(PR 館・エムシースクエアー 事故で約14年半停まっていた高速増殖炉「もんじゅ」が運転再開した。しかし、高速増殖炉は世界で最初に手をつけられた原発にもかかわらず、60数年たった今も実用にはなっていない。日本より専攻していた米英仏独など欧米各国は、すべて、約20年前までに開発をやめた。理由は、後発の軽水炉に比べても格段に危険性が高く経済的に成り立たないうえ、核開発製造・拡散に繋がりやすいためだ。「もんじゅ」も実用化二段階前の原型炉に過ぎないが、建設コストが高すぎ、この延長に実用炉はない。目下まったく異なる実用炉像に描き直され、「もんじゅ」は原型炉としての意味もすでに失っている。国費の無駄でしかない。 近年、他国で高速増殖炉開発再会の動きが言われているが、真実でない。濃縮ウラン燃料の高速炉であったり、放射性廃棄物処分対策としての研究用高速炉であり、プルトニウムを増やして使う高速増殖炉とは別物である。高速増殖炉は今も実用化する見通しはない。 ☆当日の状況報会 ○出席者:35人(内会員10人)(学生・院生:14人) |
| 連続講座<第五回> 無事終了しました | ||
| ◇9月4日(土) 午後3時〜 同志社大学新町キャンパス「臨光館」207号教室 テーマ :原子力エネルギーは気候変動問題解決に役立つか? 講 師 :第一部:同志社大学経済学部学生 第二部:米国タフツ大学教授 ダグ・ブルーギー博士 通訳 振津かつみ氏(医師)
右:米国・ニューメキシコ州・ナバホ先住民留地内のチャーチロック・ウラン鉱山跡地。放射性廃棄物のウラン残土(手前灰色部分)がいたるところで放置されている。案内は、元鉱山会社従業員で内部告発者のスコッティ・ビゲイ氏(右後方)。ビゲイ氏は、多くの同僚を肺ガン等で失い、ウラン鉱山の再開発に反対を表明している。開発推進側からの攻撃を恐れ、就寝中、護身用ライフル銃をベッドに置かざるを得ない状況が続いている。 (撮影:和田、2009 年8 月27 日。) 主 旨: 原子力発電は、発電時の二酸化炭素排出が少ないという理由により、気候変動問題解決の切り札として再評価する動きが活発化している。しかし、ウラン資源開発から始まる核燃料利用プロセスのあらゆる段階で放射能汚染が発生する。また、ウラン製錬後の鉱滓、使用済み核燃料や原発の廃炉は、猛毒の放射性廃棄物であり、環境中に流出しないよう超長期間厳しく管理する必要がある。そのための管理コストやエネルギーコストは甚大である。また、原発稼動中の温排水の問題も看過できない。原子力エネルギーは本当にクリーンで持続可能なエネルギー源なのだろうか。 第一部として、同志社大学経済学部の学生に、原子力エネルギー推進派と反対派の意見を集約した中間報告をしてもらう。第二部として、アメリカ・ボストンより、タフツ大学医学部教授のブルーギー博士を招聘し、主に公衆衛生学、コミュ二ティー医学の立場から議論いただく。ブルーギー教授は、ウラン鉱山労働者や周辺住民の放射能被曝問題の第一人者として著名である。 ☆当日の状況報会 ○出席者:43人(会員15人・一般10人、学生・院生:18人) ○概況:午後3時から約40分、和田ゼミ生3名による報告に続き会場からの温かいコメントや サゼッションが相次ぎました。 その後ブルーギー博士の貴重なお話を振津さんの素晴らしい通訳で聞くことが出来ました。 |










